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11/03/2022
アイ・トピアと係争中の益山慎司氏(左)と今岡賢一氏。理不尽な減給・降格処分を食らった社員は数多くいる撮影:濱﨑慎治
「私が今働いている店舗には、計4台の防犯カメラがあります。『お客さんとのトラブル回避のため』と会社は言っていますが、なぜか加工場や検査コーナーなど、お客さんとのトラブルになりえない場所にもカメラが付けられているのです。しかも、その映像や音声は店舗では見られません。私たちの言動を監視するために社長が設置したものとしか思えません」こう語るのは、眼鏡小売店チェーン『メガネストアー』を展開する『アイ・トピア』の社員・益山慎司氏(46)。益山氏は複数店舗を管轄するブロック長を務めていたが、’20年に突如として懲戒処分を受けた。納得できない益山氏が同年、地裁に労働審判を申し立てると、懲戒処分が無効である旨が言い渡された。すると、会社側が反撃するように減給・降格の処分を下したため、’21年8月に本裁判へ移行。今年4月に第1審判決が出る。また、同社の営業本部や店舗エリアのマネージャーを務めていた今岡賢一氏(54)も今年1月、同社を提訴。理由は益山氏と同じく、不可解な減給・降格人事だ。社歴20年以上の二人がなぜ理不尽な冷遇を受けたのか。それは、’12年にアイ・トピアの2代目社長に就任した加藤公一氏のワンマン経営によると言う。「’21年6月、一切の説明や注意なく、都内店舗の店長に降格が言い渡されました。他にも心当たりなく処分を受けた社員が複数いますが、多くが『東京管理職ユニオン』に所属する人間で、益山さんも組合員です。我々が’18年にユニオンに加入したのは、加藤社長がプロパーの社員を大切にせず、社員の味方だったベテラン執行役員を干し上げるなど、会社の将来が不安になったからです。社長は、先代を知っている社歴の長い社員が疎(うと)ましかったのでしょう。会社側が『労働組合潰(つぶ)し』を企んでいることは明白だと、裁判では主張しています」(今岡氏)◆降格ありきの人事最大の問題は前述の通り、マトモな説明がないのにもかかわらず、次々と社員が降格や減給の憂き目に遭(あ)っていることだ。益山氏が言う。「労働審判で明らかになったことですが、加藤社長が私の職務評価表に、明らかに低い点数をつけていたんです。それが降格人事の理由だと言うわけですが、なぜ社長に低い点数をつけられたのか、まったくわからない。『店舗でハラスメントをしていた』『部下に労働組合への加入を強要した』として業務命令書を突きつけられましたが、具体的な根拠がないんです」降格ありきの人事が、アイ・トピアには横行しているという。今岡氏は、過去に受けた理不尽な降格をこう振り返る。「店舗視察で加藤社長に同行する際、運転手として『(社長の)アウディを運転しろ』と命じられたことがありました。人の車を気安く運転するわけにはいかないので断ると、途端に別の地方のエリアマネージャーに飛ばされました。さらに、そのエリアのすでに閉鎖が決まっていた店舗の運営責任を取れと、降格させられたんです。自分の車を運転するかどうかで、社長は自分に従う人間か判断していたフシがあります」益山氏は、基本給や役職手当が段階的に減らされ、2年間で毎月およそ10万円の給料がカットされた。今岡氏の場合、ブロックのマネージャーから店舗の店長に降格された際、給料が一気に月約10万円減ったという。年間計算で100万円以上、働き盛りの世代が失うには大きすぎる額だ。「高校2年生の子供が大学進学を控え、入学費や塾代など物入りの時期に給料が毎月10万円減らされるのは辛すぎます。先が見えない不安の中で、生活を切り詰めていた妻はうつ状態になってしまいました」(益山氏)二人が受けた理不尽な処分や、加藤社長のワンマン的な経営手法について、本誌がアイ・トピアに質(ただ)すと、次のような回答があった。「係争中のため、詳細についての回答は差し控えさせていただきたく存じます」汗水流して会社に貢献してきたベテラン社員の生活を、好き嫌いで脅かすワンマン社長。あなたの会社のボスがそうだったら、どう思うだろうか。「FRIDAY」2022年2月25日号より
FRIDAYデジタル