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11/03/2022
小林せかい氏(以下、小林):こんにちは。はじめまして。未来食堂の小林せかいと申します。もう午後3時ですが、みなさん、お昼ご飯は食べましたか?
私は今ここ、神谷町にいるんですけれども、神保町で定食屋をやっているんです。今日は定食屋で40人分くらいの生姜焼きを焼いてきました。この中に生姜焼きを食べた人がいたら、偶然ですね。お昼はちゃんと食べてください。
それでは話を始めたいと思いますので、よろしくお願いします。今回は「乗り越える」をテーマに、神保町の定食屋の私を呼んでいただいてありがとうございます。そして、聞いてくれているみなさん、ありがとうございます。
「なんで生姜焼きを焼いているお前がここにいるんだ」という人が大半だと思うので、先にお店の話をちょっとしたいと思います。私は未来食堂というお店をやっています。たった12席しかないお店ですが、それがコロナの時には8席になりますからね。少ないなんてものじゃないです。
でもご覧ください。5年ほど前、未来食堂はウーマン・オブ・ザ・イヤーをいただきました。実はこのテレ東さんにも何回も取材していただいて、スタジオにも来たことがありました。「すごいね」とよく言われるんですけども。
やりたいことがある人がよくお店に来てくれます。「どうやったらいいお店が(できるんですか)、せかいさんみたいになれるんですか?」。(私自身は)生姜焼きを焼いているだけなんですけど、たまにそういうことを言われます。せっかくなので、そういう時にいつも話していることを、この場所でお話ししたいなと思っています。
これ、最初からこんなふうに(話題に)なっているお店じゃなかったです。私が会社員の時に「未来食堂というお店をやるんだ」と言ったんですが、「やめなさい。お前は正気か」とよく言われて、賛成してくれた人なんていなかったですよ。0人です。その時の画像を撮っておけばよかったなと思うんですけど。
何でみんなが反対したかというと、理由がありまして。私自身が飲食とまったく違う畑から、「飲食をやりたいな」と思っていたんですね。しかもやりたいお店が「ぜんぜん常識的じゃないよ」というか、「そんな店無理でしょ」みたいな、ダブルコンボだったんです。
何かというと、(スライドを指して)この「経験無し」。私自身は実は数学科を出ていて、バリバリのリケジョなんですね。日本IBMとクックパッドのエンジニアをやっていました。はっきり言って料理はぜんぜんやったことがなかったですね。あまり食にも興味はなかったので。でも、そういう偏食の人でも入れるお店はないかなと思っていましたね。
常識と違うお店というと、ちょっとヤバそうだと思われるかもしれないですが、どうでしょう。メニューは日替わり1種類。売り上げも、他の人の役に立ったらいいなと思って公開しています。(スライドの)下にちょっと書いているように、「ただめし」とかそういう仕組みを作りたいなと考えていました。
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