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11/03/2022
(株)東芝は、映像エンジンに2つのデュアルコアプロセッサを搭載した「レグザエンジン CEVO Duo」採用の液晶テレビ“REGZA”「ZG2」シリーズを5月下旬から発売する。本体には2TBのHDDを内蔵し、CELL REGZAで話題を呼んだ「タイムシフトマシン録画」にも対応する。ラインナップは55V型「55ZG2」、47V型「47ZG2」、42V型「42ZG2」の3モデル。価格はオープンだが、55ZG2が49万円前後、47ZG2が39万円前後、32ZG2が30万円前後で販売される見込み。地上デジタルチューナー9基、BS・110度CSチューナー2基を搭載し、6チャンネル同時のタイムシフトマシン録画に対応。またアクティブシャッターメガネでの3D映像の視聴も可能だ。
55ZG247ZG242ZG2メインエンジンは、先行して発表された「Z2シリーズ」()に搭載された新開発の「レグザエンジン CEVO」がさらに進化。ひとつのチップにCPUコアを2基搭載したデュアルコアの「レグザエンジン CEVO」を2組乗せた“クアッドコア”構成の「レグザエンジン CEVO Duo」が採用されている。プロセッサーにはARMベースのSoCが採用されている。MIPSベースの比較では、メインプロセッサーの処理能力がZ2シリーズは「レグザエンジン」に対して約3.4倍だったが、ZG2シリーズはそれをさらに上回る約6.8倍相当となる。これにより、さらに高精細な3D/2D映像の表示やタイムシフトマシン録画機能など、フラグシップモデルならではの強力な機能が搭載された。デュアルコア構成のレグザエンジン CEVOを2組搭載した「レグザエンジン CEVO Duo」を採用「レグザエンジン CEVO Duo」は2枚の基板構成メインCPUの処理能力がZ2Gシリーズでは「レグザエンジン」の約6.8倍相当に高められたクアッドコア構成の「レグザエンジン CEVO Duo」による高精細な映像表示Z2シリーズと同様、ZG2シリーズでも、複数枚フレーム参照型の超解像技術「レゾリューションプラス6」を採用。表示フレームを基準として「前2つ」のフレームと「後ろ1つ」のフレームを参照し、高解像化を行うためのピクセル情報を、複数フレームから探して復元することで、従来より正確な復元が可能としている。複数枚フレーム参照型の超解像技術「レゾリューションプラス6」を採用「再構成型」「自己合同性型」超解像技術によってエッジやテクスチャーを向上させながら、デジタル放送の「4:2:0フォーマット」に圧縮された映像を4倍の色情報を持つ「4:4:4フォーマット」に変換する「色の超解像技術」も、あわせて搭載されている。ZG2シリーズが搭載する新IPSパネルには、新開発のバックライト専用カラーフィルターが搭載されている。白色LEDの蛍光体を変更し、発光波長を変えたことから、HDTV向け色標準規格「ITU-R BT.709」比で99%という色再現性能を実現している。なお色の超解像技術についてはデジタル放送、DLNA経由の映像視聴のみに適用され、外部入力からは480i/pのSD映像にのみ対応する。ZG2シリーズの3機種すべてが、1,920×1,080画素のクリアLEDパネルを搭載。LEDはZ2シリーズと同じくパネルの左右に配置したエッジライト方式。エリア駆動にも対応する。パネル駆動は240Hzの4倍速で、3コマの補間映像を生成して挿入し、上下に8分割されたバックライトエリアを高精度にスキャニングすることで、8倍速駆動相当の動画応答性能を実現する「アクティブスキャン480」が採用されている。8倍速駆動相当の動画応答性能を実現する「アクティブスキャン480」を採用3D映像については、外部入力を含む1080/24pのフレームシーケンシャル方式の3D映像が入力された場合のみ、左右の目それぞれの映像に対してフレーム補間を行い滑らかな映像を表示する「3Dフレーム補間」機能が選択できる。本機能はメニューからON/OFFが選べる。1080/24p、フレームパッキングの3D映像以外が入力された場合には本機能は働かない。LEDバックライトはZ2シリーズと同じく左右に各8個つずつ装備し、合計16分割のエリア駆動が可能。サイド配置としたことで、水平線の風景映像など上下部分のコントラスト表現を高めるメリットがあるという。パネルにはスリット状に並行配列した導光板を採用し、光の拡散を抑えて直進性を高めたことで、コントラスト表現も向上させている。また液晶は、光漏れする分子の数量を減らし、より引き締まった黒色を再現できる、新たな世代のハイコントラストIPS液晶パネルを用いている。なおテレビのスタティックコントラスト値は55ZG2が1,300対1、47ZG2が1,400対1、42ZG2が1,500対1。CELL REGZAに搭載されたブロックノイズ除去のアルゴリズムを見直した「ブロックノイズクリアCEVO」も装備。デジタル信号の画素匂配などを元に、圧縮された映像特有のブロックノイズを1フレームごとに、最大「7×7画素」」のブロック単位でスキャンし、テクスチャーとエッジをそれぞれ検出。超解像処理済を行ったデジタル映像の、エッジ部と平坦部の特徴を詳細に解析し、エッジ部周辺のノイズだけを低減することで、テクスチャー部の質感を残しながら、モスキートノイズのみを効果的に除去。クリアな発色を実現する。本技術はデジタル放送だけでなく、ゲームコンテンツを含む外部入力の映像にも適用できる。高精度にブロックノイズを除去する「ブロックノイズクリアCEVO」の技術を採用ネイティブ3D映像&2D-3D変換映像も高画質3D映像はフレームシーケンシャル方式による表示に対応する。MPEG-4 MVCを採用した「Blu-ray 3Dディスク」のほか、サイドバイサイド、トップアンドボトムの各表示方式をカバーする。なお、アクティブシャッター方式の「レグザ3Dグラス」は別売のオプションとして提供される。高画質な3D再生を実現するため、超解像技術「レゾリューションプラス6」をベースにした高精細化技術が採用されている。サイドバイサイド方式の3D映像については水平方向のスケーリングを行い、3Dに最適化した映像を表示。垂直方向の解像度がフルHDに満たない720pの3D映像信号が入力された際にも超解像処理を加え、垂直方向の画素を高精度に復元した3D映像を表示する。3D再生も超解像技術「レゾリューションプラス6」をベースに高精細な映像を実現また、「レグザエンジン CEVO Duo」の処理能力を活用した制御と、高精度なバックライトコントロールの組み合わせにより、クロストークノイズの発生を効果的に低減する「3Dクロストークキャンセラー」技術を採用した。前モデルZG1シリーズでは、LEDパネルのバックライトコントロールに頼っていたが、これを大幅に進化させた。「3Dクロストークキャンセラー」では、直前の残像を打ち消すために液晶の応答特性とバックライト点灯のタイミング、光の拡散具合を計算。目に届く光量が最適になるよう、液晶分子の応答速度をLSI側でコントロールする。これにより効果的にクロストークの発生を抑え、クリアで高輝度な3D映像表示を可能にしている。パネル駆動とLSIの高精度演算による「3Dクロストークキャンセラー」を搭載3D映像を表示する際には「おまかせドンピシャ高画質3D」の自動画質調整機能により、バックライトやホワイトバランスを調整することで、色味や輝度を3D映像に最適化し、メガネをかけた状態で最適な画質に調整を行う。3D化による映像の凹凸やグラデーションの変化については、256階調の16ビットガンマテーブルによる3Dカラーマネジメントを行っている。3D表示モード切替画面リアルタイム2D-3D変換機能は、ZG1シリーズにも搭載された従来の「ベースライン3D」に加え、新方式の「カラーディテール3D」も利用可能になった。「ベースライン3D」は、1枚の表示フレームの4隅から色ヒストグラムを抽出し、学習・登録された約800枚のサンプル画像と入力映像の「構図」を比較推定。ここから奥行きを割り出した立体モデルをもとに、3D映像を計算していた。ZG2シリーズではこのベースライン処理に加え、フレーム内に表示されているオブジェクトごとに色情報を重ね合わせ、物体の前後位置を判定するアルゴリズムを追加した。これにより、3D表示の際の局所的な凹凸感も再現できるようになり、ディティールに富んだ3D映像を可能にしている。2D-3D変換は新方式「カラーディテール3D」を採用なお、アクティブシャッター方式の「レグザ3Dグラス」もリニューアル。テレビと別売のオプションとして用意される「FPT-AG02」は、価格はオープンだが8,000円前後での販売が予想される。初代モデルよりも本体が軽量化され、約61gから約35gの質量を実現した。バッテリーはUSB充電に対応しており、電池交換不要な点も特長。本体デザインもよりスタイリッシュにリファインされている。なおメガネに搭載する液晶の透過率を高め、明るさも初代モデルから約17%向上しているという(東芝展示説明員)。デザインを一新した“レグザ3Dグラス”USB充電に対応している