空飛ぶバイクお披露目・十日町 | 新潟日報デジタルプラス

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地元住民の歓声を受けながら空中を進むホバーバイク=15日、十日町市市之越

 空中を移動する実用型ホバーバイクのお披露目会が15日、新潟県十日町市市之越のなかさと清津スキー場で開かれた。商品化に向けた試験運転が同スキー場で行われていたことから、地元向けにも公開。集まった住民たちは最先端の技術に歓声を上げた。

 商品化したのは、産業用ドローンやエアモビリティ事業を手掛ける「A.L.I Technologies(東京)」。8月ごろから同スキー場で試験運転を行い、10月26日に富士スピードウェイ(静岡)で商品化を発表したばかり。既に受注を始め、1台7770万円。

 同社によると、ホバーバイクは全長3・7メートル、幅2・4メートル、高さ1・5メートル。機体直下の大きなプロペラ2機が回転し浮上、前後の小さなプロペラ4機で進行方向などを制御するという。エンジンとバッテリーを組み合わせて航続時間は40分間、最高速度は時速80キロに達する。

 お披露目会では、ヘルメットを装着したライダーが登場。機体や上空の安全を確認後、1メートルほど浮上してゆっくりと旋回した。すさまじい動力音と風の中、地元住民や行政関係者が「すごい、浮いた」などと声を上げていた。

 同社は「海などレジャー目的のほか、災害時の活用に向けた問い合わせがある。今後は小型化や電動化を目指す」と語った。

 試験運転は、都心からのアクセスの良さや騒音対策を考慮して同スキー場が選ばれた。地元住民の一人(73)は「一時的な騒音だったが、最先端の乗り物のためにはしょうがないと思った。凄い技術だし、災害救助での活躍を期待したい」と話した。

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