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11/03/2022
2020年、日本でドローンが嵐を巻き起こしそうだ。
イベント企画・制作のティーツーアール(T2R)は、中国・深圳市のテクノロジー企業DAMODA(ダモダ)と提携し、日本での「ドローン・ライトショー」を本格化させようとしている。すでに中国をはじめ、インド、中東などで2000以上の実績があるDAMODAはドローン製造世界シェア7割を持つDJI同様、深圳に居を構えるLED ドローン・フォーメーション技術を専門にする企業だ。
LEDドローン・フォーメーション技術は、数百機規模の無人航空機ドローンをコンピューターで制御しながら、機体に付いたライトを光らせるというもの。花火のような演出はもちろん、より精密な意匠を夜空に描いたり、アニメーションさせることも可能だ。
たとえば、中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)は、スマートフォンの新製品発表にドローン・ライトショーを活用。新機種の特徴を飛行するドローンでアニメーションさせ、アピールした。
「花火やレーザー、炎のような特殊効果で、新商品を表現するのは難しいですが、ドローン・ライトショーなら上空で新商品の特徴をアニメーション表現することが可能です。また、上空で展開することでたくさんの人が見ることができますし、きれいさ、珍しさから、見た人が動画を撮影し、ソーシャルメディアで拡散してくれます」(T2R 大木代表)
ドローンライトショーに期待される演出には、ほかにどのようなものが挙げられるのだろうか。
「過去の実績において一番オーダーが多いのは、ロゴを上空に描くこと。新商品のロゴ、スタジアムではスポーツチームのロゴ、テーマパークでは花火を伴う総合エンターテインメントショーのエンディングにテーマパークのロゴを描きました」(同)ドローンライトショーは演出プランに基づき、音楽に合わせて動きを決める。
結果的に映像やレーザー・花火などとシンクロしたショー展開が可能だ。ライブ演奏の場合でもリアルタイムで動きを調整できる。
T2Rの場合、ドローン100機の1日公演で予算は1200万円。300機1カ月公演は4000万円程度で、欧米の同様のサービスに比べると5分の1以下と安価だ。
こういったショーで気になるのが、ドローンが落下して事故を起こさないか、という点。DAMODAの最大の特徴は、ドローンの落下ケースのほとんどを占める3つの原因を先回りして防いでいることだ。これまで40あまりの都市で、2000回以上の公演実績があるDAMODAだが、ドローンの落下が一度もない。これは世界的に見てもDAMODAだけだという。
では、どのようにして落下を防いでいるのか。落下原因は、①バッテリーエラー②モーターやプロペラなどの機器のエラー③電波信号エラーの3つ。DAMODAでは、この3つの状況を全機リアルタイム監視しており、異常を検知した段階で該当機をマニュアル操作に変更。演出用のLED照明を消した上で、基地まで手動で帰還させる。
平均風速7メートル未満までなら風には耐える。雨天の場合は飛ばせない。ショー中の降雨では、多少であれば継続できるが、本降りになった場合は基地に帰還する。ローカルピンポイントの天気予報を活用し、決行するかどうかを決めたい。
離陸~着陸までの時間は最長12分間で、演出で使用できるのは8分ほどだ。それ以上、飛行させる演出の場合は前後半に分け、倍の台数を用意する。
ドローン・ライトショーの会場に適しているのは、スタジアムや遊園地、ゴルフ場などの私有地。公有地や海上でも自治体などの許可を得れば飛ばせる。空港周辺、人口集中地区では飛ばせないが、「ドローンはほとんどの場所で飛ばせられないと思っている人が多いが、きちんと申請許可を得れば、意外に多くの場所で実施可能なのです」(同)
2020年は東京オリンピック・パラリンピック開催の年。同大会がもたらす華やかさ、感動の余韻で、消費者はちょっとしたことでは驚かなくなってしまうおそれもある。ドローン・ライトショーで強いインパクトを与えたい。