「Beats Flex ー fragment designスペシャルエディション」 Apple公式サイトで販売開始
11/03/2022
今なにかと話題のドローンを使って「空撮動画にチャレンジしてみたい!」という方も少なくないと思いますが、まず、最初にしなければならないのはどのドローンを買うかという選択です。せっかくですから、良い機体が欲しいですが、上を見れば20万円? 40万円!? いやいやそれ以上!! という際限のない世界です。
これだけの大金をポンと出せる方は少ないはずなので、この記事では、空撮用にどのドローンがおすすめなのかを(1)値段の安さ最優先、(2)値段と性能のバランスが良さの2基準で選択した機体をご紹介していきます。
もくじ
ドローン専門メディアを運営したり、ドローン空撮案件の受託も行なったりする中で日々ドローンを飛ばし、相談を受けり評判を聞いたりした結果をもとに、おすすめのドローンをまとめているので、ぜひ、ご覧ください。また、記事の後半には何がドローンの価格を決めるのか?といった「知っ得情報」もありますのでお見逃しなく!
ドローン空撮の練習を始めたいけれど、最初から機体に高いお金はかけたくないという方向けに、値段が安くても写真や動画の撮影ができる機体を選びました。
安価なトイドローンでAmazonのランキングを席巻しているホーリー・ストーン社製の『F181W』はHD画質(1080P)での動画撮影が可能なカメラを備えた格安ドローンです。
販売価格が8,000円代と値段が安く気軽に買えるのが強み。ボタンひとつでホームポイントに帰還できるリターンモード機能搭載や、専用の大型コントローラーに加えてバッテリーが2個付属するなど、セット内容が充実しているのも魅力。プロペラガードも標準で搭載されているので、室内飛行にも好適です。画質に期待しすぎてはいけませんが「サクッと買ってパッと撮るならこれもあり!」と言える製品です。
・Holy Stone SHADOW HS160
Amazonで見るアームを折りたたむことで収納時のサイズをコンパクトにできる持ち運びに便利なドローンです。自分で荷物を背負っていかなければならないアウトドア・アクティビティの時も持ち出しやすく、カメラ性能はHD画質(720p)で撮影ができます。
幅30cm超と、同価格帯のトイドローンと比較して大きめの機体で迫力のある飛行が楽しめる1万円切りのドローンです。カメラはHD画質(720p)で、このクラスのドローンとしては一般的なレベル。機体サイズが大きくなるぶん、風などの影響を受けづらくなるので、小型のトイドローンより安定した飛行をしながらの撮影ができるモデルとなっています、
・Holy Stone HS300
Amazonで見るフルHD画質(1080p)での動画撮影が可能なカメラを備えた空撮ドローン。HD画質の空撮ドローンには1万円切りモデルがあるのに対して、値段も上がりますがワンランク上での画質で撮影が可能です。本格的な空撮とまでは行かなくても、格安ドローンよりは良い画質で撮影がしたいという人は要チェックです。
1〜2万円代の価格帯の格安ドローンは「ジンバル」と呼ばれるスタビライザーを搭載しておらず、カメラその物の性能も値段なりです。写真や動画にブレが発生しやすく、画像(映像)の暗い場所にノイズがのったり、明るい場所が白飛びしやすいという弱点があることは否めません。決して「ハリウッド映画のような滑らかな動画」や「パキパキにシャープな写真」を撮影することはできませんので、あくまでもカジュアルに空撮を楽しむためと割り切って購入するようにしましょう。
ここからは、トイ・ドローンよりも滑らかで美しい映像が撮れるドローンをご紹介します。このグレードのドローンとそれ以下のドローンを分ける最も重要なポイントは、標準でジンバル(スタビライザー)を備えているか否かで、このパーツが有ると機体や風か生み出すブレと揺れを抑えたスムーズな空撮が可能になります。
ドローン用ジンバルはロール・ピッチ・ヨーの3軸でブレや揺れを補正することができ、安価なモデルだと2軸補正の場合もあります。「ロール・ピッチ・ヨー」がどんな意味かというのは、以下の画像をご確認ください。
画像出典:Wikipedia安定した飛行と3軸スタビライザーによる揺れとブレの補正で「ハリウッド映画の空撮シーン」のような滑らかで美しい空撮を4K画質で撮影できる機体です。折りたたみも可能で、コンパクトに持ち運べるのでアウトドアでの使用などにもおすすめ。約20万円の価格も、機能と映像のクオリティを考えれば納得の高性能モデルです。なお、飛行可能時間がわずかに伸び、騒音が低くなった上位モデルDJI Mavic Pro Platinumもありますが、カメラの性能は変わらなず価格はアップしてしまうので、値段を抑えたい場合は通常版のDJI Mavic2 Proを購入するのがおすすめ。
DJIのドローンには本体だけで200万円を超える産業用ドローンや、プロ用の空撮ドローン『Inspire 2』などの高級モデルが存在しますが、ホビー用&セミプロ用ドローンの中ではハイエンドに位置する機体がDJI Phantom 4 Proです。カメラにはMavic Proより大型の1インチセンサーを搭載することで、ダイナミックレンジに秀でる映像・写真を撮影でき、5方向に対応した衝突回避センサー群を備えるなど、高い安全性を備えています。そのぶんお値段も約20万円と決して安くはありませんが、お財布に余裕があるなら購入して損はない「テッパン」のモデルです。
「ドローン」とひと口に言っても、その値段は数千円のものから、100万円を超えるものまでさまざま。ここでは、ドローンの価格を決める要素をチェックしてみることにしましょう。
センサーから送られてきたデータやオペレーターの指示(操作)に迅速に反応してモーター(ローター)をコントロールして機体の姿勢を制御する「頭脳」の役割を担うのがこの部品です。制御プログラムと併せて、飛行の安定性や操縦のしやすさに直結する部品だけに、効果な物では『DJI A3』のように単体で10万円を超えるものまであります。
自動で高度を維持したり障害物を回避するために使用されるセンサーは飛行の安全性に関わる重要な部品です。激安トイ・ドローンにはまったく搭載されていないか、ジャイロセンサーと気圧センサーがついているのみということも少なくありませんが、20万円近い価格のPhantom 4 Proには5方向の障害物を検知するための複数のセンサーが搭載されています。
価格に大きな影響を及ぼす部品ではないかもしれませんが、ドローン用には「ブラシモーター」と「ブラシレスモーター」の2種類のモーターが存在します。「ブラシモーター」は制御が電圧の調整で行われるのに対して、ブラシレスモーターは電気的な信号で操作をするためより精密かつ安定した制御ができる一方で、価格は割高になります。
バッテリーの価格はセルの性能だけでなく、追加の機能によっても上下します。DJIは自社のバッテリーを「インテリジェントフライトバッテリー」と呼んでおり飛行時に電池残量をリアルタイムで表示できる他、着陸予定地点との距離とバッテリー残量を併せて計算し、帰還に必要な容量を下まわりそうになると警告を発するなどの機能を備えており、当然、値段もただのバッテリーより高価になっています。
カメラと機体の間で飛行時の揺れや傾きを補正しブレの少ない写真や滑らかな映像を撮るための部品です。ほとんどのドローンはこのパーツを備えておらず、デジタル式のブレ補正に頼っているため映像に揺れが目立ったり、補正が効ききらずブルブルとなる「ジェリーエフェクト」が発生する場合があります。いっぽうで、DJI製のカメラ付きドローンやGoProのKarmaなどは高性能のジンバルを備えているため映像や写真を頭ひとつ抜きん出たクオリティで撮影可能です。
レンズや撮像素子、画像/映像処理エンジンなどで構成されるカメラも空撮用ドローンの価格と性能に大きな影響を与える部品です。一般論として、センサーが大きくレンズの口径が大きいカメラほど明るくクリアな動画や写真が撮れますが重量が重くなります。そして、重いカメラを空に飛ばすためにはドローンに大きなパワーが求められるため価格が大きく上がってしまいます。
なお、上記以外にも生産台数によるスケールメリットが価格に影響を与えたり、為替変動が値段に影響を与えたりと、より厳密には複数の要素がドローンを購入する際の金額に影響を与えるわけですが、この記事ではこれ以上は割愛しています。
激安ドローンの一部には、技適を通過しておらず電波法に違反する可能性がある物や、粗悪なバッテリーを搭載しており落下時などに発火するリスクが高い物があるため要注意です。
激安ドローンを購入する場合の注意点は以下の記事に記載がありますので、ぜひ、この記事と併せてご覧ください。
ここまで、値段別のおすすめドローンと機体の値段に影響を及ぼす要素をチェックしてみましたが、「結局、私がしたいことを実現するにはどれくらいの値段のモデルを買えばいいの?」というギモンが解消できていない方もいらっしゃるかもしれません。そこで、ここでは目的、やりたいこと別にどれくらいの予算が必要なのかををざっくり整理してみましょう。
写真は動画にくらべて機体の揺れの影響を受けづらいため、ジンバル(スタビライザー)のない安価な機体でも風の弱く明るい場所で機体を静止させて撮影すればふた昔のコンパクト・デジカメで撮影したくらいの写真が撮れます。静止画中心で画質にこだわらず手軽さを重視するなら、アンダー1万円の機体の購入も選択肢として「あり」です。
動画は機体や風による揺れの影響が顕著に現れるため、滑らかな映像が撮りたいならジンバル(スタビライザー)付きのモデルを選ぶのがおすすめです。DJI Sparkなどがこのジャンルの最安クラスになるため、5万円台からがスタートラインになります。
そもそも4K動画を撮れるドローンの数が少なく、その中でもジンバル(スタビライザー)付きとなるとDJI Mavic ProやGoPro Karmaなどが候補になります。4K撮影を売りにする安価なドローンは、ブレ補正技術が未熟でせっかく解像度は高くでもブレブレで鑑賞に耐えないものが大半のため、スムーズな映像が撮りたいなら10万円以上の出費は覚悟する必要があります。
下記の記事では、値段帯別のメーカーランキングをご紹介していますで、ぜひ、チェックしてみてください。
ドローン価格帯別メーカーランキング
日本でAmazonなどから手軽に購入できる空撮用ドローンの値段は、ホーリー・ストーンを中心とする格安トイ・ドローン勢力と、DJIを中心とするハイスペック勢力に2分できます。
画質にこだわらず「まず飛ばしたい、手軽に遊びたい」という人向けにはアンダー1万円でも充実した選択肢がありますが、動画空撮でそれなりのクオリティを求めると、DJI、GoProなどいずれもオーバー10万円クラス機がほとんどになるため、それなりの出費を覚悟する必要があります。
人それぞれの目的と予算があるため、一概に言うことができませんが、今後、映像や写真を見る環境はスマホであれPCであれどんどん高解像度化していくことも踏まえると、長く空撮を楽しみたいなら4K対応のモデルがおすすめと言えそうです。今回ご紹介した機体の中で、強いて1台を選ぶなら、11万円台・4K・ジンバル(スタビライザー)搭載のMavic Proが最有力候補です。