音質も価格もあきらめない! ゼンハイザー「CX True Wireless」が嬉しいバランスに進化してます

音質も価格もあきらめない! ゼンハイザー「CX True Wireless」が嬉しいバランスに進化してます

もはや国民に配布したいほどの安定感。

ゼンハイザーの新しい完全ワイヤレスイヤホン「CX True Wireless」が発表されました。CXの名の通り、「CX 400BT True Wireless」の後継にあたるモデルです。カラバリは白と黒、発売日は2021年7月8日。価格は税抜1万5800円。え、やっす!

もっともインパクトのある要素はやはり価格です。前モデルのCX 400BTの初値は2万3500円でした。後継機で、性能がアップしていて、値段は約1万円も下がってる。フラッグシップ「Momentum True Wireless 2」と比べると約半額ですよ。やっば。やっす!

わりとわかる、間違い探し

コンセプトはCX 400BTと同じく、アクティブノイキャン非搭載でフラッグシップ級の音質を実現したイヤホン。デザインに大きな変更はなく、トランスデューサー(ドライバー)もCX 400BTと同じ。

左がCX True Wirelessで、右が使い込まれたCX 400BT。ロゴの刻印や、LEDの位置が異なります。

背面。CX 400BTの頃にあった充電残量確認ボタンがなくなりました。ヒンジもちょっと頑丈になってます。

イヤホン本体のデザインは、これまでのツルツルからザラザラに。一体成型パーツがコスト削減につながったのかも?

電極の接点、イヤーピースを装着する軸部分などに違いアリ。

外側のマイク穴にも違いが見受けられますが、マイク構成はCX 400BTと同じく2マイクビームフォーミングです。

音質も価格もあきらめない! ゼンハイザー「CX True Wireless」が嬉しいバランスに進化してます

仕事でも運動でも一日中使い倒せるようになりました

さて、中身の変更はどうなのかというと、まずIPX4等級の防滴性能が付与されました。これで運動時にも使いやすい。バッテリー寿命もアップし、イヤホン単体で最大9時間+ケース充電で、最大約27時間まで伸びました。ワイヤレスイヤホン界隈でもトップクラスのスタミナ!

さらに左右独立使用にも対応。CX400BTとMomentum True Wirelessシリーズでは片耳で使いたい場合、右側を使うしかありませんでした。CX True Wirelessは右耳・左耳どちらでも片耳使用できるようになったのです。よく片耳でポッドキャスト聞いたり通話したりする人には嬉しいアップデートですね。アンテナもBT5.2 class1に変更され、ここも他2モデルとは異なる部分。渋谷の地下鉄内で使っていても、音は途切れませんでした。

低音派の皆さん、おまたせしました

最後に音質ですが、ドライバーが同じだから同じサウンドかと思いきや、やや違う部分もあります。前提として、Momentum True Wireless 2ゆずりの高解像度なサウンドは、とても心地良い。やっぱCX400 BTは買いなイヤホンですわ。

アクティブノイキャンには対応していないものの、そもそものフィット感が良く、地下鉄の構内で試聴していてもうるささを感じることはありません。遮音性の優秀さは、CX400ゆずり。

変わったのは、低音部分。「低音が物足りない」というユーザーの声に応えて、Bassブースト機能が搭載されました。本機の推し要素でもあり、パッケージでもBassブーストが謳われています。

Bassブーストは、アプリ「Sennheiser Smart Control」から切替可能。アプリ内にプリセットが用意され、その中にBassブーストが含まれています。が、この機能はアプリ内のイコライザーをいじってサウンドを変える(プリセットが置き換わる)わけではなく、オンオフで切り替えるタイプ。強調具合はほんっのわずかで、ゼンハイザーらしい元々のサウンドを変えない味付けです。

なので、カスタムしたイコライザーとの併用が可能。低音がガンガン欲しい人はブーストとイコライザーを併用すれば良し、わずかに欲しい人はBassブーストだけオンにすれば良し。ブースト時はブンブン感とパンチ力がわずかにブーストされ、よりロックやアニソンがノれますよ。基本はオンにしたいかなー。

高音質がさらに身近になるイヤホン

正直、ここ最近のCX 400BT大セールの理由はこれだったんだなと思いました。「CX True Wireless」は、CX 400BTの完全なる上位互換です。音質、機能、それに価格まで、CXシリーズはこうあるべきというゼンハイザーのアツい哲学が詰まってます。ノイキャン非搭載イヤホンとして、またひとつ正解に近づいてしまった。

名前もTrue Wirelessを冠するようになって、Momentumとの2ラインが完成した感もありますよね。高音質なワイヤレスイヤホンはお高い、そんな常識をくつがえす、皆が幸せになれる一台にございます。

Photo: ヤマダユウス型