「Beats Flex ー fragment designスペシャルエディション」 Apple公式サイトで販売開始
11/03/2022
音楽配信サービスが普及し、YouTubeでのライブなども増加した昨今、ポータブルオーディオプレーヤー(DAP)に求められる役割は変化した。“手持ちのハイレゾファイルを高音質で再生する役目”に加え、音楽や動画の配信もハイクオリティに再生できる必要がある。そうでなければ、スマホと別に“DAPを持ち歩く意義”が薄れてしまう。
そんな現状に、最もマッチしていると思われるプレーヤーが、FiiOの「」だ。価格はオープンプライスで、実売97,900円前後。高級モデルではあるが、ウルトラハイエンドではないので手に取れないことはない。コスパに優れるFiiOらしいDAPと言えるだろう。
が注目DAPである理由は、この“前に”登場したDAPを知るとわかりやすい。実は、昨年の夏頃に「M11 Plus LTD」というプレーヤーが発売されている。このDAPは筐体の違いで2種類あり、Aluminum Alloy筐体は実売99,000円前後、Stainless Steel筐体は125,950円前後だった。
M11 Plus LTD Aluminum Alloyロスレス音楽配信の最強プレーヤー!? FiiO「M11Plus LTD」を聴く
……だった、と書いたのは、この2機種がM11 Plus“LTD”という名の通り、台数限定モデルだったため。どちらも音質がバツグンで、AndroidベースのOSを採用して多機能であったため、またたくまに売り切れてしまった。
そもそも台数限定だったのは、枯渇していた旭化成エレクトロニクスのDAC「AK4497EQ」を搭載していたという事情もある。要するに“欲しくても買えないDAP”だったわけだ。
そして今回登場したのが「」。もうおわかりだろう。旭化成DACの代わりに、ESSのDAC「ES9068AS」を搭載し、名前から“LTD”が外れて、限定ではない、継続的に販売される製品になった。そして実売は97,900円前後と、M11 Plus LTDよりも抑えられている。買えなかったDAPが、新たな仕様で、ちょっと手頃になって復活したというわけだ。
……ただ、多くの人は「なんだ、DACが旭化成からESSに代わったマイナーチェンジか」と思うだろう。ぶっちゃけ私もそう思った。いや、確かに立ち位置としてはマイナーチェンジモデルなのだが、決して“DACだけ載せ替えました”という製品ではない。内部までかなりガッツリと手が加えられ、聴くと「おわっ!! ぜんぜん違う」と驚くレベルで音も進化している。
それゆえ、M11Plus LTDが買えなかった人はもちろん、音楽配信サービスを良い音で楽しみたい人、映像配信も高音質で楽しみたい人にも、注目のDAPに仕上がっている。
左からM11 Plus LTD Aluminum Alloy、タグ: