「Beats Flex ー fragment designスペシャルエディション」 Apple公式サイトで販売開始
11/03/2022
今、肩に乗せて使うネックスピーカーが面白い。前回のソニー「SRS-NS7」はBRAVIA XRシリーズとの組み合わせで実現したDolby Atmos対応がユニークだったが、今回紹介する」(実売約2万1,500円)は“ゲーミングネックスピーカー”。パソコンとUSBケーブルで接続して、ゲームなどのサラウンドを楽しめるモデルだ。
ゲーム用というと、筆者のようなライトゲーマーでも休日に一日中プレイしてしまうこともあるが、案外耳への負担が大きい。本格的なサラウンドシステムで、しかも大音量でプレイしていると、プレイ後に耳鳴りが続くこともあるし、ヘッドフォンやイヤフォンでは音量の心配もあるし、耳が痛くなりがち。その点、ネックスピーカーならば、適度な音量で満足できるし、耳が痛くなることもない。
SC-GN01の“ゲーミング”ネックスピーカーという愛称には最初こそやや大げさな感じを覚えたが、試してみるとなるほどゲームに向いている。もちろん、マイクも内蔵しているので、ボイスチャットなども利用でき、ゲーム用のヘッドセットとして機能的な不満もない。長時間プレイするのが当たり前のヘビーなゲーマーには、注目の存在のようで、現状では、想定以上の人気のため品薄状態が続いている。
パナソニックのSC-GN01の外観。曲面主体のフォルムながらエッジのきいたデザインとなっていて、カッコイイまずは製品の概要を紹介しよう。SC-GN01はUSB接続で使用するタイプのネックスピーカーで、ワイヤレス接続の機能はない。電源はUSBから供給されるのでバッテリーも内蔵しない。そのため、約244gと比較的軽量。ヘッドフォンとしてはやや重めな部類だが、肩に乗せるので、重さはほとんど気にならない。USB接続時はWindows10 PC、ゲーム機のPS4/PS5、Nintendo Switch(テレビモード時)で使用できる。Windows 10 PCの場合は5.1chまで対応するが、PS4/PS5、Nintendo Switchではステレオ音声のみ対応となる。
主な機能としては6つのサウンドモードの切り替え(RPG/FPS/VOICE/MUSIC/CINEMA/STEREO)、マイクのミュート、ボリューム調整およびミュートがあり、それぞれボディの両側に操作ボタンが配置されている。サウンドモードを切り替えればサウンドモード名を声で知らせてくれるなど、操作のレスポンスは音声でも知らせてくれる。ネックスピーカーとしては十分な機能だろう。このほかに、Xbox Series S/XやNintendo Switch(テーブル/携帯モード時)に使用するアナログ音声入力もある。
なお、アナログ音声入力はテレビの音声や携帯プレーヤーの音声などの再生も可能だが、電源としてUSB給電を行なう必要がある。普通のネックスピーカーとして使用する場合はUSB電源アダプターなどが必要だ。
SC-GN01の左側面。こちらにはサウンドモード切り替えボタンとマイクミュートボタン、アナログ音声入力がある。SC-GN01の右側面。こちらは音量調整とミュートボタンがある。内蔵するスピーカーは4チャンネルで、ボディの手前側にフロントスピーカーがあり、根元側にサラウンドスピーカーがある。いずれも口径3cmのコーン型ユニットだ。この4チャンネル構成のスピーカーは、サラウンド再生のために専用にチューニングされており、ネックスピーカーながら本格的なサラウンドシステムとして設計されている。また、低音再生については、「H.BASS」という技術を採用し、小型ユニットでは物理的に再生できない音域まで仮想的に再現することが可能。
仕組みとしては、再生が困難な低音の倍音成分を付加することで、聞こえないはずの低音まで鳴っていると感じる人間の知覚特性を利用している。また、6つのサウンドモードは、スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXIV」のサウンドチームと共同で開発。本機の試作段階から協力して開発を行ない、ゲームに適した音響効果を実現しているという。
装着してみると、ちょうどスピーカーのある位置の4箇所に突起があり、そこが身体に触れる。グリップ感というほどではないが、突起部が身体に当たってホールドしている感じになり、身体を動かしてもずれにくい。このあたりもゲーム用を意識しているのかもしれない。また、音量を大きめにしているとわずかながらユニットの振動が身体に伝わる。振動自体はわずかなもので低音を含んだ音のときだけ振動を感じるので、ボディソニック的な低音感になる。
SC-GN01を前方から見たところ。エッジのきいたデザインがよくわかる。SC-GN01の裏面。4箇所に突起部があり、身体との接触面は滑り止めのゴム素材となっている。また、左右の連結部は柔軟なゴム製で身体に合わせて動くようになっている付属品はアナログ音声接続用のケーブルのみ。USBケーブルは着脱はできないが、長さは3mある。デスクトップでのゲームはもちろんだが、リビングなどで大画面でゲームをする場合でも十分な長さだろう。