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11/03/2022
──まず、西山さんがこれまでどのように音楽と触れ合ってきたのかというお話から聞かせてください。少年時代の音楽体験はどんな感じでした?
小学校2年生か3年生くらいの頃になるんですけど、初めてハマったアーティストがモーニング娘。だったんですよ。姉が「サマーナイトタウン」の8cmCDを持っていまして、それを聴いて「カッコいいなー!」ってガツンときたんです。アイドルというジャンルでありながら、楽曲の大人っぽさがすごくいいなあと。家のラジカセでよく流していました。
──ファーストインパクトが「サマーナイトタウン」だったんですね。
そこからハロー!プロジェクト全般を追いかけるようになって、自分で初めて買ったCDはタンポポの「恋をしちゃいました!」でした。僕の音楽ルーツと言うんですかね、聴いてきた濃度が一番高いのがハロー!プロジェクトだったなと思います。ハロプロ以外では藤井隆さんの楽曲も好きで、よく聴いてきましたね。ハローとタカシが僕のルーツ2本柱です。
「WF-1000XM4」と「ウォークマンA100シリーズ」を使用して楽曲を試聴する西山宏太朗。
──どちらもビート感の強いポップな音楽というイメージですね。
そうですね。そういうもの以外だと、手嶌葵さんもすごく好きで。「ゲド戦記」の主題歌「テルーの唄」から入ったんですけども、ライブで聴くとその世界観にうっとりしてしまうんですよ。ゆったり身を委ねられるような音楽も大好きです。
──なるほど。では、聴く側ではなくアーティストとしてはいつ頃スタートしているんでしょうか。
声優としてデビューして以降ですね。仕事としてキャラクターソングなどを歌わせてもらうようになるまで、僕にとって音楽はあくまで「聴いて楽しむもの」という感じでした。
──そうなんですね。西山さんは昨年10月にミニアルバム「CITY」でソロアーティストとしてもデビューされましたが、聴いてきた音楽が歌手活動に影響している部分は何かありますか?
めちゃめちゃありますね。今年の夏に「Laundry」という2枚目のミニアルバムを出したんですけれども、その作品テーマが「じめっとした恋」だったんですよ。まさにつんく♂さんがハロー!プロジェクトの楽曲で表現していたような、大人っぽくて湿度たっぷりの、ちょっと粘着質なラブソングを歌いたいなと。もちろんカラッと明るいラブソングもいいんだけど、じとっとした方向に振りたくなったのは、完全にハロー!プロジェクトの音楽を聴いてきた影響だと思います。
──言うなれば、歌詞の方向性がハロー寄りで、サウンドの方向性が藤井さん寄りというイメージですかね?
そうですね! 確かにそうかもしれない。
──西山さんのアルバムには、ハロプロ仕事でよく知られている作詞家の児玉雨子さんや作曲家の星部ショウさんも作家として参加されていますよね。
そうなんですよ……。こんな夢のようなことが起きていいのかと(笑)。僕としては「片足をハロプロに突っ込んだんじゃないか」ぐらいの気持ちで歌わせていただきましたね。
──この人選は、西山さんのご指名で?
いえ、お二方ともレーベルがつないでくださった感じで。児玉雨子さんはレーベルの方がオファーしてくださって実現した形だったんですけども、星部ショウさんに関してはたまたま楽曲コンペにデモを出してくださっていたんですよ(笑)。集まったデモの中に「めちゃくちゃいい曲だな」と思ったものがあって、クレジットを確認してみたら「星部ショウ」と書いてあって! 度肝を抜かれましたね……。