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11/03/2022
「Amazfit PowerBuds Pro」は、スマートウォッチ世界出荷台数でApple、Samsungに次ぐ3位のシェアを持つAmazfitブランドから2021年9月に発売された、アクティブノイズキャンセリング機能付きの完全ワイヤレスイヤホンです。Amazfitからは、スマートウォッチも発売されています。ヘルスモニタリング機能として「心拍数モニタリング」「ランニング自動検出」「頚椎リマインダー」が搭載されているのが特徴です。 「Amazfit PowerBuds Pro」は、Amazon.co.jpなどで23,800円(税込)で販売されています。
Amazfit PowerBuds Proには、充電ケースとイヤホン本体に、4サイズの半透明のイヤプラグ、充電用のUSB-A – USB-Cケーブル、日本語を含むマニュアルが同梱されています。イヤプラグはS、M、L、LLの4サイズで、最初はMサイズが装着されています。AirPods ProでLサイズのイヤーチップを使っている筆者は、左右ともLLサイズがジャストフィットでした。 充電ケースの表面は、すりガラスのようなサラサラした仕上げです。正面のランプは、充電中やペアリング中などに光ります。充電ケース内で、イヤホンが外向きに収納されているため、耳に装着する際に持ち直す必要があります。イヤホンは充電ケースにしっかりと収まっていて安定感がある反面、慣れるまでは取り出しに若干苦労しました。イヤホン本体は、装着時に内側になる面がライトグレー、外側がホワイトとなっています。右耳の内側には、イヤプラグ越しに心拍数センサーが見えます。イヤホン本体の重量は、左右合計で約13グラムでした。
耳への装着感は個人差があると思いますが、筆者の場合は約2週間使用し、装着したまま走ったり頭を振ったりしても、耳から落ちたり位置がずれたりすることもなく、安定して装着できました。 また、約2時間連続して音楽を聴き続けても、耳に痛みや疲れが出ることもありませんでした。ノイズキャンセリング、音質、ヘルスケア機能などの各種設定は、専用アプリ「Zepp」から操作可能です。イヤホンのバッテリー残量は、「Zepp」アプリに表示されるほか、iPhoneのバッテリー残量の横にアイコンで表示されるので、おおまかに把握することも可能です。Bluetoothの接続は安定しており、自宅内ならiPhoneから離れても、iPhoneをバッグに入れて外を歩いていても、音声が途切れるようなことは一度もありませんでした。 イヤホン本体をつまむ回数で再生/一時停止、次の曲に移動、Siriの呼び出しが操作できるほか、長押しすればノイズキャンセリングモードの切り替え、運動中にイヤホンをタップすれば心拍数などを音声で聞くことができます。操作の割り当ては「Zepp」アプリで左右個別に設定も可能です。なお、iPhoneとMacなど複数デバイスに接続して使用するには、いったんBluetooth接続を解除して接続しなおす必要があるため、複数デバイスで使いたいという場合には少々手間がかかります。イヤホンはスマートフォンで使うのがメイン、という方には問題にならないと思います。
Amazfit PowerBuds Proで音楽を再生した第一印象は「低音が力強く聴こえる」というものでした。ジャンルを問わず、低音に厚みがあるので迫力のある音楽再生ができ、とくにノイズキャンセリングをオンにすると音楽に没頭できます。 一方、Podcastなどのコンテンツを聴く際、男性の声だと音が重くなりすぎるように感じることもありました。 「Zepp」アプリのイコライザー機能で10種類用意されているプリセットのうち「ボーカル」を選択すると、人の声が聞き取りやすくなりました。Apple Musicなどの空間オーディオは、iPhoneの「設定」アプリで「ミュージック」>「ドルビーアトモス」を「常にオン」に設定することで利用可能です。なお、携帯電話回線、LINE電話、FaceTimeで音声通話を試してみましたが、相手の声をクリアに聞き取ることができ、相手にもこちらの声がよく聞こえていました。
アクティブノイズキャンセリングには、「適応」「旅行」「運動」「屋内」の4モードが用意されています。聴き比べてみると、「旅行」では乗り物の騒音の周波数を強めに消し、「運動」では周囲の音が聞きやすいように控えめに作用し、「屋内」では空調や人の話し声などの周波数を狙って消している印象がありました。筆者の場合、「適応」にしておけば自然なノイズキャンセリングが機能するので、ほぼ常時「適応」モードのまま使用しています。 イヤホンを長押しして外部音取り込みモードにすれば、外の音を積極的に取り込むことができるので、イヤホンを耳に付けたままでも会話ができます。
Amazfit PowerBuds Proは、40分間以上同じ姿勢が続いていることを検知すると、音楽が自動再生され、リラックスするよう促す機能があります。この音楽はイヤホンを軽くタップすると止めることができます。イヤホンを装着し、座って正面を向いた状態で数秒間待つと姿勢が判定されます。判定結果はその時々で変わりますが、最も悪い姿勢だと、7歳児を首で支えているレベルの負担がかかっているそうです。 時々チェックすると、自覚している以上に首に負担をかけていることが分かり、姿勢を改善しようという意識づけになります。
Amazfit PowerBuds Proの目玉機能であるヘルスモニタリング機能を試すために、Amazfit PowerBuds Proを装着して軽いランニングをしてみました。 「ランニング検出」をオンにしておくと、走り始めて1分あまりで、ランニングしていることを自動認識してタイムや心拍数などの記録を開始してくれます。 設定しておいた心拍数を超えると、心臓の鼓動の音で注意を促してくれます。 また、ランニング中に音楽の低音を強調する「モーションビートモード」を有効にしておくと、低音が強調され、曲のビートを感じて楽しみながら走ることができました。ランニング後には、走ったルートのマップ、走行距離や心拍数の変動などのデータをまとめて表示してくれます。メトロノームのように定期的な音を鳴らして安定した走行ペースをアシストしてくれる機能もあり、日常的にランニングしている方に有益な機能だと思います。 筆者の場合、普段は運動らしい運動をしていなかったのですが、軽いジョギングを続けてみようかというモチベーションになりました。 少々残念なのは、走った距離や心拍数を音声でアナウンスしてくれるのですが、英文を日本語モードで読み上げるため、聞き取りにくかったのは残念です。今後のアップデートで自然な日本語音声に対応してくれることに期待したいと思います。
Amazfit PowerBuds Proを、筆者が日常的に使用しているAirPods Proと比較してみました。バッテリー持続時間などはいずれも公式Webサイトに掲載されている情報で、ノイズキャンセリングを有効にした場合の最大時間です。 筆者の印象では、装着時のフィット感に大きな差はありませんでした。イコライザーオフで音質を比較すると、迫力ある低音がしっかり鳴るAmazfit PowerBuds Proと、ナチュラルなAirPods Proという個性の違いが明確でした。 また、ペアリングしたiPhoneと接続し再生開始までの時間は、Amazfit PowerBuds Proの方が速いように感じました。 ノイズキャンセリングを、室内、駅構内、地下鉄車内、人通りの多い道路などで聴き比べてみましたが、Amazfit PowerBuds ProとAirPods Proで大きな違いは感じられませんでした。
Amazfit PowerBuds Pro | AirPods Pro | |
---|---|---|
ノイズキャンセリング | ○4モード | ○ |
外部音取り込み | ○ | ○ |
付属イヤーチップ | 4サイズ | 3サイズ |
空間オーディオ | ○ | ◎ |
ヘルスケア機能 | 頚椎リマインダ心拍数測定ランニング検出 | – |
充電方式 | USB-C | Lightning、ワイヤレス |
最大連続再生時間(ノイズキャンセリングON) | 5時間45分 | 4時間30分 |
連続通話(ノイズキャンセリングON) | 3時間30分 | 3時間30分 |
耐汗耐水性能(イヤホン部分) | IP55等級 | IPX4等級 |
価格(税込) | 23,800円 | 30,580円 |
音質の特徴(筆者の独断) | 迫力ある低音 | ナチュラル |
Amazfit PowerBuds Proは、低音の効いた音楽再生、通話、自然なノイズキャンセリングといった基本性能がしっかりした、ランニング検出、心拍数測定、頚椎リマインダーといったヘルスケア機能が特徴的な完全ワイヤレスイヤホンという印象です。特に、ランニング検出や走行中の低音強化などの機能は、普段からランニングを楽しんでいる方はもちろん、筆者の場合、これから生活にランニングを取り込んでみたくなるきっかけになりました。参照:Amazfit PowerBuds Pro 製品情報(hato)
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カテゴリ : iPhone Mania 独自記事, 便利グッズ・Apple製品向けアクセサリー, 最新情報タグ :AirPods Pro, iPhone, イヤホン, ヘルスケア, レビュー, ワイヤレス, 空間オーディオ, 通話, 音楽