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11/03/2022
2021年8月末にモスクワ郊外で開かれた兵器展示会「アルミヤ2021」で、カラシニコフ・コンツェルンが爆弾を搭載できる新しい小型ドローンを公開した。
これは各機が3キログラムの爆弾を載せて飛ぶドローン集団を作るべく開発された2019年のプロジェクト「KUB」の最新版で、敵に気付かれることなく敵艦(その他あらゆる目標)に向かって飛び、標的を破壊することができる。
現時点で同社は国家軍事試験を完了させており、同時に15機のドローンを収納できる専用の発射装置も開発した。この発射装置は小型のスピードボートや軽装甲車に搭載できる。
Kalashnikov Group「このドローンは空中で数時間待機したり、直ちに集団で標的まで飛んでこれを爆破したりできる集中砲火爆弾だ。小型であり、全く音の出ないエンジンのおかげで外国製品と違って静かだ」とカラシニコフ・コンツェルンでこの兵器の開発を担当するザラ・グループの特別プロジェクト部長、ニキータ・ハミトフ氏は言う。
彼によれば、このドローンは陸海空のいかなる標的に対しても使える。
ロシアのKUBは外国製品と多くの点で異なる。
「市場にこのような兵器はそう多くない。外国の企業は80キログラムの爆弾を搭載するドローンを作る傾向にある。これは我々の機に比べて強力だが、高価で音が大きい。我々が作りたかったのは、集団で活動できる小さくてステルス性のある兵器だ」とハミトフ氏は説明する。
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こうした違いがKUBを市場で唯一無二の存在にしている。同社は将来的に同機を国際市場にも投入する計画だが、それがいつ実現するかは不明だ。まずはロシア国防省の注文に専念し、同機をロシア軍に納入するのが先である。
「こうした神風ドローンが最近使用されたのは2020年にアルメニアとアゼルバイジャンの間で起こったナゴルノ・カラバフ紛争だ。アゼルバイジャン軍はアルメニア軍の装甲車や防空システムを破壊して敵を混乱させるため、爆弾を搭載したドローンを盛んに使用した」と21世紀技術推進財団発展部長のイワン・コノヴァロフ氏は話す。
こうした自爆ドローンは非常に効果的であることが分かったが、ロシア軍もシリアの紛争で驚かされた経験がある。
「シリアのテロリストは我々のフメイミム基地に自爆ドローン攻撃を何度も仕掛けてきた。彼らの技師は玩具サイズの小さなヘリコプターを作り、それに爆弾を載せて同時に何十機も我々の基地に送り込んできたのだ」とコノヴァロフ氏は振り返る。
フメイミム空軍基地は自走中距離地対空ミサイル・対空機関砲システム「パーンツィリS-1」で守られていた。この兵器は巡航ミサイルや第5世代ジェット戦闘機など、高価な兵器を迎撃することを目的に開発されたものだ。小さな爆弾を取り付けた15ドルのドローン軍団を相手に使うのは不経済だ。
「パーンツィリS-1の弾薬は誘導ミサイルと砲弾から成り、それぞれ数千ドルする。これでテロリストのドローンを撃ち落とすと、ハイテク航空兵器システムに対して基地が無防備になってしまう」とコノヴァロフ氏は指摘する。
ロシア軍はドローンに対する安価な兵器を作る必要性を痛感した。各社が散弾を発射できる57 mm自走対空砲や、飛行中のドローンの電源を切ることのできる新しい無線電子システムを開発した。