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11/03/2022
ロシアの軍事企業のカラシニコフ・コンツェルンは、2021年8月にモスクワで開催されていた軍事展示会で、無人の軍事攻撃ドローン「KUB」を発表していた。
この攻撃ドローンは3キロまでの爆弾を搭載することが可能で、標的を発見したらドローンが攻撃を行い、標的を爆破することが可能。同社では、あらゆる標的への攻撃に適しているが、特に敵の船を攻撃して破壊するのに最適な攻撃ドローンと紹介していた。15機の攻撃ドローンが同時に発射して敵に向けて攻撃を行うことができる。
また同社では「他社からも攻撃ドローンは多く開発されています。他社製のは60キロや80キロなどあって巨大で費用もかかります。私たちの"鳥(birds)"は軽くて効率的です。そして鳥のようにドローンが大群で飛行して攻撃を行うことができます」と、小型な攻撃ドローンのKUBを「鳥」に例えて、他社製との違いを強調していた。
攻撃用の軍事ドローンは「Kamikaze Drone(神風ドローン)」、「Suicide Drone(自爆型ドローン)」、「Kamikaze Strike(神風ストライク)」とも呼ばれており、標的を認識すると標的にドローンが突っ込んでいき、標的を爆破し殺傷力もある。日本人にとってはこのような攻撃型ドローンが「神風」を名乗るのに嫌悪感を覚える人もいるだろうが「神風ドローン」は欧米や中東では一般名詞としてメディアでも軍事企業でも一般的によく使われている。ローマ教皇庁(バチカン)
が自律型殺傷兵器の開発への反対を表明する公式文書でも「kamikaze(神風)」と記載されている。
「神風ドローン」の大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。
2020年3月にリビアでの戦闘で、トルコ製の攻撃ドローンKargu-2などの攻撃ドローンが兵士を追跡して攻撃を行った可能性があると、国連の安全保障理事会の専門家パネルが2021年3月に報告書を発表していた。兵士が死亡したかどうかは明らかにされていない。神風ドローンのオペレーションは人間の軍人が遠隔地で操作をして行うので、攻撃には人間の判断が入る。攻撃に際して人間の判断が入らないでAI(人工知能)を搭載した兵器自身が標的を判断して攻撃を行う自律型殺傷兵器(Lethal Autonomous Weapon Systems:LAWS)と呼ばれている。実際の紛争で自律型殺傷兵器で攻撃を行ったのは初めてのケースであると英国のメディアのインディペンデントは報じていた。
ドローンが敵の標的を察知してから、遠隔地の人間が判断するまでに時間差があり、敵を逃がしてしまったり逆襲されることもありうるので、自律型殺傷兵器のように敵を認識したら即座に攻撃を仕掛けられる方が効率が良いという意見もある。また、遠隔地にいるとはいえ神風ドローンに攻撃の判断を行い敵を殺害する人間にも精神的な負担がある。さらに攻撃側の軍人にとっては戦場で命を落とすリスクは低減されるので、攻撃側の軍人の"人間の安全保障"は確保されるようになる。
一方で、人間の判断を介さないで標的を攻撃することが非倫理的・非道徳的であるということから国際NGOや世界30か国の政府、AI技術者らが自律型殺傷兵器の開発と使用には反対している。